すきーやの休日

2018年ANAプラチナ取得。ヒルトンダイヤモンドで楽しい休日を過ごす50代猫好き、台湾好き陸マイラー

2025年7月 飛騨旅 ②念願叶ったスーパーカミオカンデ見学ツアーと予定外のカムランド見学

 こんばんは、すきーやです。

 今朝は最近の8月とは思えないぐらい快適な朝でした。11時で28度とかもう秋ですか?といえる感じ。30℃以下だと快適と思える身体になっているようです。ただ来週後半戦からはまた35℃になるのですが。

 お盆休み、会社は9連休にはならず、14、15日が休みです。部下の何人かは12、13日も休みにして9連休にしているのもいますが、私は混んでる時期に無理に休まなくてもと、思っているので・・・

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スーパーカミオカンデ見学ツアー

 先日スーパーカミオカンデの大型版のハイパーカミオカンデの掘削完了で見学ツアーを申し込みましたがもちろん落選。

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 代わりに7月26日のGSA2025のチケットは確保できました。

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 チケットは6月7日より販売でした。

 朝9時~神岡の道の駅で9時から先行販売(限定100枚)があり、12時~ネットでの販売となっていました。

 さすがに9時に神岡まで行く気はないので、12時~のネットの300枚のチケットを狙います。

gsa-hida.jp


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 先行販売100枚は完売とのことで、のこりは300枚ってことです。
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 特典航空券競争で慣れたもんで、PCスタンバイさせ、事前にチケット発行のPeatixにログインもしておき、クレカ確認とかばっちり。
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 そして12時にサイトアクセス。

 希望時間は11時~にしています。ダメなら10時~、12時~で。
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 そして希望通り11時~のチケットを2枚確保。

 12時3分には10時と13時が売り切れになりました。

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 その後1時間で10時~13時までが完売しました。

 朝イチと午後遅い時間ならまだ大丈夫ってことですね。
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 とはいえ、16時には完売したようです。残数が見えないので、1席とかで残っていたかもですね。
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 私のチケット番号が4、5なので前に3人、現地かネットで取ったんでしょうね
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 今回はスーパーカミオカンデの施設見学(中はもちろん見えない)と、旧カミオカンデを東北大学がKamLANDという研究施設にして利用しているものを上の窓から除けるという特典付き。

 7月12日水を抜いたKamLANDの中に入れるイベントがあったのですが、この時は長野行きが決まっていたので申し込みもせず。

www.hida-kankou.jp

 

 

 という計画のため、昨日は高山に宿を取り前入りしたのです。

 これまでのお話はこちらから。

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GSA2025

 GSA(ジオスペースアドベンチャー) は「神岡鉱山の本物の坑道」と「スーパーカミオカンデ」や「カムランド」などの宇宙物理学最先端の研究施設を活用して行う、地下空間および研究施設の見学イベントです。今年は1日限定のイベントです。

 神岡公民館で受付となります。駐車場入口で本日は貸切になってました。

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 この日は公民館でサイエンスセミナーも行われています。少し興味はありますが時間もなくて。

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 8月23日はJーPARCで施設公開があるそうです。行きたいな~
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 JーPARCとカミオカンデは連携して研究を行っています。JーPARCのシンクロトロンで発生させたニュートリノをスーパーカミオカンデで検出するという研究をしています。
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 GSA用のヘルメット。50名が2つの班になって坑道内をめぐります。青チームと赤チームでした。私たちは青チーム。
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 こちらが、公民館から坑道入口までのバスです。ここから20分ほどバスに揺られます。
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 スーパーカミオカンデは地下1,000メートルの山の中にあるそうですが、地下に下りるのではなく、坑道入口からほぼ平行移動した、山頂から1,000メートル地下になるだけです。

 地盤は元鉱山なだけに飛騨片麻岩がめちゃくちゃ硬い岩盤らしく、地震でも坑内のほうが安全らしいとのこと。

 そんな話を聞きながら、坑道入り口に向かいます。

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神岡鉱業(株)鉱山部跡津事務所

 こちらが坑道の入口になります。

 バスが来るまで自由時間で記念写真を撮ったり。

 SNSに書こうとしたらすでに電波の圏外でした。

 撮影禁止とありますが、今日はじゃんじゃん撮影してOKとのこと。注意点は、他人の撮影は配慮してください。動画はダメです。とのことです。
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 嫁さんも推し活中。
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 ここはあくまで神岡鉱業の敷地です。この中を東京大学や東北大学が借りているということです。

 この会社の本業は採掘場は終わっていますが、アジアでは最大規模の亜鉛の精錬工場やリサイクルなどが主力になっています。
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 坑内はこちらのバスで入ります。
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 ここからは坑内ですのでヘルメット必須です。
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 2キロほど奥までバスで移動し、そこからは坑道内を歩きます。
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見学コース

 いよいよ見学コースです。本日のルートはこちら。

 まずは東北大学のKamLANDの見学です。

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 スーパーカミオカンデもKamLANDも必要になるものが、超純水という混ざりものが全くない水です。スーパーカミオカンデ内に満たされているのがこの超純水です。不純物が混じっていると余分な反射になるので、水の中に含まれる空気も完全に排除されます。

 そのための何重ものフィルターを通して利用されます。

 この超純水がスーパーカミオカンデでは5万トン使われています。よくある例では25mプールで100個分になります。

 超純水貯めるだけでも結構な時間が掛かりそうですね。

 

 もう一つは、設備とかセンサーなどにも、ゴミなどが入らないようにする必要があるので、グリーンルームがあります。

 そのための空気を綺麗にする設備の解説がありました。

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 まずはグリーンルームで使用する空気を作る(綺麗にする)設備。要するに超高性能な空気清浄機ですね。

 坑内は空気の循環が決して良くないので、そんな中での超グリーンルームが有るわけですね。

 


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 このグリーンルームのレベルは最高レベルのグリーンルームです。フィルターを通した空気を上から流し、下から吸い出しているので、ほこりも下に流れていきます。

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 ここでスマホの保護シール貼るとゴミが絶対に入りませんね。


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 こちらがグリーンルームです。上から下がっているのは電源だそうです。
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 こちらが超純水を作る設備。こちらは旧カミオカンデ用の設備でスーパーカミオカンデの超純水設備はさらに巨大な設備になっています。
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KamLAND(カムランド)について

 KamLAND(カムランド)は東北大学の研究施設で、スーパーカミオカンデにニュートリノ研究施設がシフトしたため、東北大学が別の研究施設に転用したものです。

 カミオカンデとの違いは内部に貯められているものが、ただの超純水ではなく、液体シンチレータと呼ばれる液体を溶かしたもので、カミオカンデはニュートリノの来た量と方向を特定できるのですが、カムランドの施設はカミオカンデでは検出出来ない、弱い光を検出できる様にしたものだそうです。

 液体シンチレータをとかした超純水とただの超純水にブラックライトを当てたもので、液体シンチレータを溶かした方は光が拡散して見える様になったものだそうです。代わりにどっちから来たかは分からないそうです。

 検出する能力を説明してくれたスタッフの方に聞いたところ、『超純水より200倍とか、いい過ぎました100倍かそれ以上ですね。』と、ちょっと自信なさげでした。

 別の職員の人に聞いたら、40倍以上の効果と言って貰えましたので、こちらが正しそうです。

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 カムランドの構造です。円柱の中に2重の球体になっていて、中の球体は風船のようなものになっているそうです。
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 いろいろな説明器具。
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 実際はこのような構造で球体の外側も超純水で満たしてあり、外と中に光を検出するセンサー(光電子増倍管)が設置されているそうです。
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 液体シンチレータの材料のようです。丸善石油で入手出来るようです。
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 この左側にカムランドがあります。当初の想定ではこかからカムランドの上に上がって上から覗くと案内にはありましたが・・・
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 急遽中に入れることになったようです。

 そんな訳でタンクの下から探検モードになりました。

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 この通路は外部から円柱のドーム内にはいる点検口。潜水艦用のハッチみたいになってました。
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カムランド見学

 球体の一番下に点検口がありますので、そこから侵入します。

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 周りはこんな感じになってます。
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 方向の角度と思いますが、インシュロックで留めてあるのが大学の研究施設っぽい。
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 屈んで一番下に移動して、底から梯子で上がっていきます。ちなみに私が一番乗りでした。なので出るのも一番です。

 写真は出るときに撮影しています(入るときには急かされたので)

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 こちら上から。マンホールのように梯子で上がってきます。下部には、見学用の足場が組まれていました。

 7月12日の見学で使用した場所を今回も利用出来たのでめちゃラッキーでした。
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 そして上を見上げます。あの中央の穴が当初上から覗く予定の場所ですね。
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 周りにはまだ光電子増倍管が設置されています。
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 スマホのカメラでは全体が写せないので、迫力はいまいちですが、見た方が何十倍も感動します。

 球体になっていますので、ここで手を叩いたりすると凄い反響します。動画NGなので撮れてません。
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 足場を組んでいる当たりは光電子増倍管の取り外しが進んでいます。

 今回は20年振り中を抜いて光電子増倍管のアップグレードと光電子増倍管の周りに鏡を敷き詰めて、より光を検出しやすくする工事をするそうです。こんなタイミングで見れたのはホント超ラッキーでした。
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カムカンドからスーパーカミオカンデへ

 ここからは坑道を歩いて移動です。

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 ナイトモードで撮影。ほぼ真っ暗です。

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 スーパーカミオカンデの研究施設が見えて来ました。
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 ここからスーパーカミオカンデの研究施設です。

 2重扉になっており、そこでスリッパに履き替えて研究施設に入ります。クリーンルームの空気を中に流して外に流れるようにしているので、埃や粉塵などが入らないようにしているそうです。
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 こちらコントロールルーム。個人的にはめっちゃ興味がある。
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 ここのスペースで解説動画をみて研究員の方から説明を聞いて、記念撮影とか。

 周りには有名人のサインとか。
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 毛利さんや、STSー35、67とあるのでスペーシャトルのミッションに参加した、ロナルド・パリーゼさんみたい。
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ja.m.wikipedia.org

 

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 個人的にはセンサーのケーブルやLANケーブルにも興味があった。
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 ここから、スーパーカミオカンデのドームに向かいます。
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 こちらがスーパーカミオカンデの超純水を造っている設備。
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 こちらが光電子増倍管の実物。このセンサーデータの電子回路関連で関わった事があるので、思い出深いです。
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スーパーカミオカンデ

 スーパーカミオカンデのドームに来ました。スーパーカミオカンデは実験中なので、中を見ることは出来ません。

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 いまスーパーカミオカンデのすぐ上にいます。

 床のアルミ板の下には純水が貯められています。
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 こんな空間だそうです。2020年に保守作業をしたときは上から筏を下ろして、水を抜きながら作業したそうです。
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 スーパーカミオカンデの解説
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 スーパーカミオカンデは超純水と言ってましたが、実は2020年から超純水にガドリニウムを加えて、検出能力を上げたそうです。
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 また、先日掘削工事が終わったハイパーカミオカンデの話も。2028年運用開始に向けて準備中だそうです。

 ハイパーカミオカンデはスーパーカミオカンデで10年掛かる研究が僅か1年でできるとの事で、次のノーベル賞の期待がかかります。
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 カミオカンデの当初の狙いである『陽子崩壊』の発見が出きるかもしれませんし、陽子崩壊が検出出きると、ノーベル賞確定レベルの発見だそうです。
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 と言うことで、ハイパーカミオカンデも期待ですね。中を直接みる機会はなさそうですが、資料映像が公開されるだけでもめっちゃ楽しみです。
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 この黒いシートのしたには、ハイパーカミオカンデの入口(船を下ろした所)があるそうです。
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 研究施設っぽいところ。乱雑ですねー。
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 Gd=ガドリニウムですね。
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 ガドリニウム関連のゴミ箱?
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 と言うことで見学は終了。バスに乗って戻ります。
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 出口が見えてきました。地底人からの地上人に戻る瞬間です。
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 出てると次の班が待っていました。そのバスに乗って戻ります。
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 水が澄んでますが、これがカミオカンデで使われている地下水で、このエリアの取水源になっているそうです。ここが取水地兼水力発電所でした。
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 神岡公民館に戻り解散しました。

 

 40年来の行きたかったカミオカンデにこれて念願が叶いましたし、カムランドの中にも入ることが出来てめちゃラッキーでした。

 物理学に興味のない人にはまったくつまらない話ですが、奥飛騨の山の中にこんなヒミツキチノような設備があり、2つのノーベル物理学賞を生み出した、施設でもあり、日本がこの分野で最先端を進んでいる施設があります。

 2028年に稼働するハイパーカミオカンデで更に研究が進む期待があります。楽しみですね。203X年、ノーベル物理学賞が誕生するかもですね。

 そんな感じ。最後までお読み戴きまして、ありがとうございます。